【元ミシン屋が解説】ミシンが縫えない原因と直し方|初心者でもすぐ直る10のチェックポイント

トラブルを防ぐなら、このミシン針を使っておけば安心です。
針が合っていないだけで、縫いにくさや糸トラブルの原因になることがあります。
ミシンが縫えない…その原因は意外とシンプルです
「ミシンが急に縫えなくなった」
「糸が絡む」「布が進まない」
このようなトラブルは、ミシンを使っているとよく起こります。
ですが実際には、ミシンが故障しているケースは少なく、
糸のかけ方・針・ボビンなど基本的な部分が原因であることがほとんどです。
私は元ミシン販売員として多くの相談を受けてきましたが、
ミシンが縫えない原因の多くは次のポイントでした。
・糸のかけ方
・針の状態
・ボビンのセット
・糸調子
この記事では、ミシンが縫えない原因と直し方を
初心者でも分かるように解説します。
まずは次のチェックポイントを順番に確認してみてください。
ミシンが縫えない原因は主にこの3つ
ミシンが縫えない原因は大きく分けると次の3つです。
糸のトラブル
糸のかけ方が間違っていると、正常に縫うことができません。
針のトラブル
針が曲がっている、先がつぶれている、向きが違うと縫えなくなります。
ミシン設定のトラブル
糸調子や送り歯などの設定ミスも原因になります。
つまり、ほとんどの原因は故障ではなく設定ミスの場合が多いです。
ミシンが縫えないときのチェックポイント10個
ここからは、ミシンが縫えないときに確認したいポイントを紹介します。
上糸が正しくかかっていない
ミシントラブルで一番多い原因です。
糸が
- 糸調子皿
- 糸かけガイド
- 正しいかけ順通り
に正しく通っていないと縫えません。
対処方法
上糸を一度すべて外して
最初からかけ直すのがおすすめです。
その際に確認したいのは
押さえレバーを上げた状態でかけているかです。
押さえレバーが下がっていると、糸調子皿が閉じた状態で糸かけをすることになります。
糸調子皿に糸がかかっていないと、糸調子が合わない原因となります。
ボビンの向きが違う
ボビンは回転方向が決まっています。
向きが違うと
- 糸が絡む
- 縫えない
という症状が出ます。
対処方法
家庭用ミシンでしたら、反時計回りに糸が巻ける状態、
職業用ミシンでしたら、時計回りに糸が巻ける状態でボビンケースにセットします。
針が曲がっている
針が曲がっていると
- 縫い目が飛ぶ
- 糸が絡む
- 布が縫えない
などのトラブルが起こります。
パッと見た感じ曲がっていないように見えても、わずかに曲がっている・針先がつぶれていることはよくあります。
対処方法
先ほどの症状があるなら、新しいミシン針に交換しましょう。
案外これだけで症状が改善することはよくあります。
針の向きが間違っている
家庭用ミシンの場合、針の平らな面は後ろになります。
向きが違うと縫えません。
その前にミシン針の向きが違ったら、針が奥まで入らないと思うのでこの心配はあまりないかもしれません。
職業用ミシンは、どの向きでも針が入っていきますので、正しい向きでセットしなくてはいけません。
対処方法
職業用ミシンの針の向き(工業用 DB針)は、針の溝が向かって左側に来るようにセットすればOKです。
そうすると、針穴近くのえぐれている部分は向かって左側に来ます。

針と糸の太さが合っていない
針と糸は、布の厚さに合わせて選ぶ必要があります。
例えば
薄い布 → 細い針
厚い布 → 太い針
が基本です。
対処方法
生地の厚みに合わせてミシン針、ミシン糸を使用しましょう。
通常はミシン針 #11、ミシン糸 60番でちょうどいいです。
厚地を縫うときは ミシン針#14、ミシン糸 30番を使用するのもいいでしょう。
糸調子が強すぎる
糸調子が強いと
・糸が引っ張られる
・縫い目が作れない
ことがあります。
対処方法
下糸が水平釜なら下糸の調子を変更するのは大変ですので触らないことを推奨します。
ちなみに下の写真のミシンは水平釜です。

垂直釜(銀色のボビンケース)ならボビンケースにボビンを時計回りで入れて、下糸を溝にカチッと音がするまで入れます。
溝から出ている下糸を持ってボビンケースを宙ぶらりんにします。
下糸を下に振った分だけ、糸が出てきたらボビンケースの爪を持ってミシンにセットします。
上糸の調子を合わせていきます。
上糸調子ダイヤルを””標準””、””自動””、””オート””または””4″”に合わせましょう。

試しぬいをしてみて縫い目がキレイならOKです!
生地表側にぽつぽつと縫い目が出てきていたら、
上糸が強いので上糸調子ダイヤルの数字を小さい方に回します。
試しぬいをしながら、キレイに縫える、ちょうど良い場所を見つけましょう。
糸調子を合わせるときは今やったように上糸の調子を調整します。
職業用ミシンは
ボビンケースにボビンを時計回りで糸が巻ける状態で入れます。
言葉で伝えるのが難しいのですが、下糸だけを持ったらボビンケースが「ツーーっ」と、ゆっくり落ちていったらOKです。
あとは上糸調子ダイヤルを調整しながら、ちょうどいいところを見つけます。
ボビン周りに糸くずが溜まっている
ミシンは糸くずが溜まりやすい機械です。
糸くずが溜まると
- 回転が悪くなる
- 縫えない
ことがあります。
対処方法
送り歯、ボビンケース周りを掃除しましょう。
付属のブラシを使うのがおすすめです。

押さえが上がっている
押さえが上がったままだと
生地が送られなかったり、糸調子が効かず縫えません。
対処方法
必ず押さえを下げて縫いましょう。
送り歯が下がっている
送り歯が下がっていると
・布が進まない
・同じ場所を縫う
状態になります。
前回使用時、送り歯を下げている場合があります。
対処方法
送り歯を上げましょう。
ドロップつまみ(送り歯を上げ下げするつまみ)を、今ある反対側に動かします。
ドロップつまみの位置は機種によって違いますが、大体ミシン背面側の下の方についています。もしなければ、補助テーブルを外してみましょう。補助テーブルを外したところにあるモデルもあります。
厚い生地を無理に縫っている
ミシンのパワー不足で縫えないケースもあります。
特に
- デニム
- 帆布
- 革
などはの硬い生地は小型・軽量のミシンでは難しいことがあります。
対処方法
コンパクトミシンなどの小型・軽量のミシンは、パワーがあまりないので、
上記の生地を縫うのは難しいです。
パワーのある大型の機種や職業用ミシンへの買い換えを検討しましょう。
それでもミシンが縫えない場合
次の症状がある場合は
修理が必要な可能性があります。
・針がすぐ折れる
・異音がする
・下糸が大量に絡む
この場合は
・メーカー修理
・ミシン専門店
で点検してもらいましょう。
今のミシンを10年くらい使用しているようでしたら、寿命の可能性もあります。
まとめ
ミシンが縫えないときはまず基本をチェックしましょう。
ミシンが縫えない原因の多くは
・糸のかけ方
・針の状態
・ボビン
この3つです。
焦って修理に出す前に、
今回紹介したチェックポイントを確認してみてください。
多くの場合は数分で解決します。
実は、ミシンのトラブルは「使い方」だけでなく「機種の性能」が原因のことも多いです。
特に安価なミシンでは、
・糸調子が安定しない
・厚物が縫えない
といったトラブルが起きやすくなります。
初心者の方は、最初から失敗しにくい・使いやすいミシンを選ぶことが大切です。





