【元ミシン屋が解説】コンピューターミシンとは?特徴・できること・向いている人
コンピューターミシンとは?
コンピューターミシンとは、針の動きや縫い目の制御をコンピューターで管理しているミシンのことです。
縫い始めや止めぬい、模様選択などをボタン操作で行える機種が多く、初心者でも扱いやすいのが大きな特徴です。

昔ながらのシンプルなミシンに比べると、操作を補助してくれる・使いやすくなる機能が多く、きれいに縫いやすいのが魅力です。
そのため、入園・入学グッズづくりや、これからミシンを始めたい方の最初の1台として選ばれることがよくあります。
ただし、コンピューターミシンとひとくちに言っても、価格帯や性能はさまざまです。
ちょっと縫いの入門機もあれば、本格的な作品づくりまで対応しやすい中級機もあります。
「コンピューターだから何でもできる」というわけではありませんが、初心者でも失敗しにくく、使いやすいミシンを探している方にはぴったりなミシンです。
コンピューターミシンの主な特徴
液晶画面がついている
コンピューターミシンかそうじゃないかを判断する上で、液晶画面がついているかついていないかで判断をすることができます。

他の家庭用ミシンの電子ミシンや電動ミシンには液晶画面がついていないからです。液晶画面がついていないコンピューターミシンも稀にあるのでそこは注意が必要。
スタート・ストップボタンで縫える
コンピューターミシンには、フットコントローラーがなくても、スタート・ストップボタンで縫うことができます。

ローテーブルで操作できたり、足で踏み込みを調整しなくてもソーイングを楽しむことができます。
特に、まっすぐゆっくり縫いたいときや、手と足を同時に調整するのに慣れていない間は、この機能がかなり助かります。
縫い目が安定しやすい
コンピューターミシンは、縫い目の長さや針の動きを細かく制御しやすいため、比較的きれいに縫いやすい傾向があります。
この後の便利機能のところで詳しく説明しますが、自動糸調子という機能が搭載されたモデルがあります。自動糸調子がついていると糸調子がきれいに出るので縫い目がとてもきれいです。
初心者がつまずきやすい「なんだか縫い目が不安定」という失敗を減らしやすいのも魅力です。
もちろん機種差はありますが、全体としては「縫いやすさ」と「失敗しにくさ」が強みです。
スピード調整がしやすい
スピード調整レバーが付いているので、縫う速さを自分のスキルに合わせて変えることができます。
慣れないうちはゆっくり縫って、慣れてきたら少しスピードを速くする。という使い方ができるので初心者にも嬉しいですね。
便利機能が多い
コンピューターミシンには、次のような便利機能が付いていることがあります。
- 自動糸通し
面倒な針穴への糸通しを楽にしてくれる機能です。 - 自動糸調子
縫い目がきれいに出るように糸調子を整えてくれる機能です。 - 針上下停止
針を上で止めるか下で止めるか選べる便利な機能です。 - 自動止めぬい
縫い始めと縫い終わりを自動でしっかり止めぬい(同じところで数回縫う)機能です。 - 模様縫い
飾り縫いやデザイン性のある縫い方ができる機能です。 - ボタンホール機能
ボタンのサイズに合わせて、ボタン穴を作る機能です。
こうした便利な機能があることにより、作業が楽になったり、仕上がりをきれいにすることができます。
コンピューターミシンでできること
コンピューターミシンは、日常使いからハンドメイドまで、幅広い用途に対応することができるミシンです。
たとえば、次のようなことができます。
- 雑巾や裾上げなどの簡単な補修
- 入園グッズや入学グッズづくり
- ポーチや巾着などの小物づくり
- クッションカバーやエプロン作り
- 簡単な洋服づくり
- ボタンホールをボタンの大きさに合わせてきれいに作る
- 模様縫いで装飾を入れる
特に、まっすぐ縫うだけでなく、ボタンホールや飾り縫いなどをカンタンに扱うことができるのは、コンピューターミシンの強みです。
一方で、厚手のデニムを何枚も重ねて頻繁に縫うような使い方や、副業などで大量に制作をしたいとなると、機種によってはスペック不足を感じることもあります。
何をどのくらい縫いたいかによって、向き不向きは変わります。
コンピューターミシンが向いている人
コンピューターミシンが向いているのは、次のような方です。
初めてミシンを買う人
操作を補助してくれる便利な機能が多いため、初心者でも扱いやすいです。というよりも初心者こそある程度、しっかりしたコンピューターミシンをおすすめします。
「できるだけ失敗しにくいミシンがほしい」という方に向いています。
入園・入学グッズや小物を作りたい人

レッスンバッグや巾着、ランチョンマットなどを作りたい方におすすめ。レッスンバッグはある程度の大きさになります。なので作業スペースが広くなるワイドテーブルが付属されているモデルもしくはオプションで付けられるモデルを選ぶと作業スペースが広くなり、真っ直ぐやカーブが縫いやすいです。
縫い目のきれいさや使いやすさを重視したい人

自動糸調子が搭載されたコンピューターミシンでしたら、糸調子を基本合わせなくても綺麗に縫い目が出るので糸調子を合わせるのが面倒な方や時短でドンドン縫っていきたい人におすすめです。
その他にも、自動糸切りや自動糸通し、針上下ボタンで針が止まる位置を下にすることで生地の方向転換がスムーズにしたい人に向いています。
洋服づくりにも少し挑戦したい人
本格的な職業用ミシンほどではなくても、家庭で使う範囲でいろいろ作りたい方にはバランスが良いです。
洋服作りをするようでしたら、ある程度、ふところ(作業スペース)が広いモデルを選んだ方がいいでしょう。サイズの小さなミシンですと、ふところも狭いので洋服などの大きなサイズの作品は少し縫いにくく感じるかもしれません。
コンピューターミシンが向いていない人
便利なコンピューターミシンですが、人によっては別のタイプのほうが合うこともあります。
とにかく安さを最優先したい人
コンピューターミシンは、シンプルな電動ミシンや一部の電子ミシンより価格が高いことが多いです。
昔ながらのミシンに慣れていて最低限の機能で十分という方には、少し高く感じることがあります。
厚物をメインで縫いたい人
厚手生地を頻繁に縫うなら、コンピューターミシンの中でもパワーのある機種を選ぶ必要があります。そうするとある程度の金額になってきますので、用途によっては職業用ミシンのほうが合う場合もあります。
シンプルな操作を好む人
便利機能が多い反面、ボタンや設定項目が増えるため、人によっては「もっと単純なミシンのほうが好き」と感じることもあります。
昔ながらのミシンに慣れている方や職業用ミシンを使ったことがある方はちょっと違うなと思われるかもしれません。
電子ミシン・電動ミシンとの違い
ミシン選びでは、「コンピューターミシン」「電子ミシン」「電動ミシン」の違いがわかりにくいことがあります。
ざっくり言うと、
コンピューターミシンはきれいに縫うための操作補助機能が多く、初心者でも扱いやすいタイプ。というより初心者ならコンピューターミシンがいいです。
電子ミシンは、コンピューターミシンより低価格のものが多く、価格と機能のバランスを取りやすいタイプ。
電動ミシンは、さらにシンプルで価格を抑えやすい反面、機能面では最低限。そして、ミシンを使い慣れていないと若干使いにくく感じる傾向があります。
迷ったときは、まず「使いやすさを重視したいか」「価格を優先したいか」で考えると整理しやすいです。
コンピューターミシンを選ぶ前に知っておきたい注意点
コンピューターミシンは初心者に大人気ですが、選ぶ前に知っておきたい点もあります。
まず、機能が多いからといって、自分に必要とは限りません。
模様数が多くても、実際にはほとんど使わないこともあります。
また、軽さだけで選ぶと、安定感が足りず、ソーイング中にミシンがガタガタと動き、縫いにくく感じることもあります。
さらに、厚物を縫いたいのに入門機を選ぶと、パワー不足であまり縫えず後悔した。なんてこともよく聞く話です。
大事なのは、スペック表だけを見るのではなく、何を作りたいのかに合わせて選ぶことです。
詳しい選び方は、別記事でまとめています。
→ コンピューターミシンは壊れやすい?
→ コンピューターミシンのデメリットは?
まとめ
コンピューターミシンとは、針の動きや縫い目をコンピューターで制御し、初心者でも扱いやすいように作られたミシンです。
特徴をまとめると、次のようになります。
- 操作しやすい
- 縫い目が安定しやすい
- スピード調整がしやすい
- 便利機能が多い
- 初心者にこそおすすめ!
一方で、価格がピンキリで低価格モデルから高額なモデルまでさまざまです。
「自分に合うタイプはどんなコンピューターミシンか知りたい」という方は、次に
コンピューターミシンの選び方
の記事もあわせて読むと、判断しやすくなります。




